現在、高分子化合物のうち縮合重合でできる尿素樹脂について学んでいます。
尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドが縮合重合で反応してできる物質です。
縮合重合とは、単量体(モノマー)同士が結合する際に、それぞれの分子内から水分子などの小さな分子が除かれて結合する反応のことです。
尿素樹脂の場合は、尿素とホルムアルデヒドを反応させ、脱水縮合を繰り返すことにより網目状の構造を生成します。
この反応機構によると、尿素のアミノ基にある窒素原子のローンペアが、ホルムアルデヒド内の正電荷に分極した炭素に攻撃をしかけ、反応が進んでいきます。この窒素と炭素が結びついてモノメチロール尿素ができ(メチロール化)、もう一方の窒素原子も同じように攻撃をしホルムアルデヒドの炭素と結びつくと、ジメチロール尿素ができます。
ここまではわかったけれど、では尿素のアミノ基にもともとあった水素原子はどこにいったのか?
調べてみると、おそらく…触媒の関係で脱プロトン化したのかと。塩基性条件下では尿素の水素(プロトン)は水酸化物イオン(OH-)に引き抜かれます。その後前述の通り不安定となった窒素原子がホルムアルデヒドのカルボニル基にちょっかいをかけ、メチロール化が進みます。
熱硬化性樹脂の硬化のメカニズムとして、フェノールや尿素又はメラミンとホルムアルデヒドをアルカリ性で反応させると必ずこのメチロール化物が生成されるそうです。その後酸性化におくと、このメチロール基(-CH2OH)がメチレン結合(-CH2)に変化して樹脂化が進みます。
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